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やさしい法人融資



債務超過の教室



第10問





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銀行出身税理士の「やさしい法人融資」
〜債務超過の教室〜

第11問
債務超過法人が売れるって本当ですか?(以前は売れました)


ここで少し融資の話から離れて、債務超過法人に関する違う話題をお届けしましょう。
債務超過に陥り、万策尽きて再建をあきらめざるを得ない場合もあります。その場合は休業や清算という方法で会社をたたむわけですが、その会社を売却するという選択肢もあります。
以前は実際に債務超過法人が一定の金額で売却されることもあったようです。なぜ売れるのでしょうか?
これは法人税の青色欠損金の繰越しという制度に関係があります。
第1問を思い出してください。
債務超過法人は過去の赤字が積み重なってしまった状態でしたね。
ところで法人税の計算においても
「たとえ今期の利益が大きくても、過去の赤字がたまっていればそれを相殺して計算できる」仕組みがあるのです。
これを青色欠損金の繰越しと言います。

現在の日本では法人が出した利益にかかる税金はおおよそ40%です。1億円の利益を出せば4千万円は税金に持っていかれる計算です。
ところが去年が1億円の赤字、今年が1億円の黒字ならその2年分を相殺して利益は0円、税金も0円になります。
ここに毎年確実に1億円の利益を出せるA社があり、もう一方に過去の赤字1億円が残っている債務超過法人B社があるとしましょう。
A社にしてみればB社を買収し、1年間B社の名義で商売をすればそれだけで4千万円の節税が図れるわけです。

以上のような理由から一部の経営コンサルタントが債務超過法人の売買斡旋を積極的に行っていたようです。
売買金額の相場は、一説では利用可能な赤字額の10%程度(上記の例で言えば1千万円)と言われています。
債務超過法人の株式は本来紙くず、0円の場合が多いわけですからこの取引は売る側にとっても買う側にとってもメリットのある取引と言えなくもないでしょう。

しかし債務超過法人の売買が活況を呈する様を苦々しく見つめていた人々がいます。国税当局です。
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